水道用語リスト:通気管

修理班

収録水道用語一覧

通気管
配管システムにおける重要な要素のひとつで、通気や排気を目的として配管に取り付けられる管です。通気管は、気体の流れや圧力を調整するために使用されます。特に排水や給水などの配管系統において、通気管は排気や空気の補給を助け、配管内の圧力を安定させる役割を果たします。
以下は、通気管の主な目的と機能についての説明です。
通気の目的
通気管は、排水管や下水道などの配管システムで空気を流入させることによって、真空や負圧を防ぎます。これにより効率的な排水が可能となります。
空気の補給
配管内の水が流れる際、空気が排気されることで負圧が発生する可能性があります。通気管は、この空気を補給することで、配管内の圧力を安定させます。
悪臭の防止
通気管は、下水道などの配管システムで悪臭を防ぐ役割も担います。空気の流入によって、下水道から発する悪臭を抑制します。
通気孔の設置
通気管には通気孔があり、これを通じて外部から空気が配管に流入します。通気孔は、網目や特殊な構造で雨水や異物の進入を防ぎつつ、空気の流入を可能にします。

通気管は、配管システム全体の効率的な運用と機能維持に重要な役割を果たすものであり、建築や衛生設備工事において必要不可欠な要素となっています。

通気管を排水配管に設置する理由
通気管を排水配管に設置する理由は排水の円滑な流れを確保し封水の保持を維持することで衛生的な環境を守るためである。排水が配管内を流れる際には空気の移動が伴い適切な通気が確保されていないと負圧が発生し、トラップ内の封水が吸い上げられてしまうことで防臭機能が失われる可能性がある。さらに排水管内部で圧力が高まると悪臭が室内へ逆流し居住環境に深刻な影響を及ぼすため、通気管を設置することで排水管内の圧力を調整し空気の流れを最適化する必要がある。特に高層建築物や長距離の排水管を備える施設では排水の流れが複雑になりやすく、通気管がなければ排水の滞留や逆流の原因となるため安全で衛生的な排水システムを維持するには不可欠な設備となる。適切な位置に通気管を配置し定期的な点検を実施することで排水能力を安定させ建物全体の給排水システムの信頼性を向上させることができる。