水道用語リスト:内径

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内径
円筒形や円環形の物体や管の内部の直径を表す尺度です。内径は外径(Outer Diameter、外周の直径)と対照的に使用され物体や管の内部のサイズを示すために利用されます。内径は通常、内部の空間の寸法を計測したり、設計したりする際に重要な情報です。
内径は、さまざまな分野で使用されます。
●機械工学
機械工学や製造業において、内径は軸受け、軸、ボア(穴)、シャフトなどの部品の内部寸法を示すために使用されます。内径の精密な測定は、部品の正確な合致や適合性を確保するために重要です。
●配管工学
配管工学では、内径はパイプ、チューブ、ホースなどの内部のサイズを示します。これは流体が通る際の流量や圧力損失を評価するために重要です。
●建築
建築業界では、内径は建物の柱や梁の中空部分、配線用の管などの設計に使用されます。
●医療
医療分野では、内径は医療機器や内視鏡のチューブ、カテーテル、血管などの内部寸法を示すために使用されます。

内径は通常、ミリメートル(mm)やインチ(in)などの単位で表されます。測定や設計において、正確な内径の知識は製品の品質や性能を確保するために欠かせない要素です。

水道配管の内径について
水道配管の内径は、水の流量や圧力損失、そして水道設備の機能性や効率性を左右する極めて重要な要素であり配管の材質や長さ、勾配、使用目的によって適切な内径を選定することが求められるため、設計段階では計算根拠に基づいた配管径の設定が不可欠となる。例えば一般住宅においては給水管の内径が13ミリメートルから20ミリメートル程度であるのに対し大規模なビルや工場では利用者数や使用水量が大きく異なるため50ミリメートル以上の内径を有する管が用いられることも多い。また内径が小さすぎる場合には摩擦抵抗が増加し水圧が低下して末端の蛇口に十分な水量が届かないといった問題が生じる一方、過剰に大きな内径の配管を用いると材料費が無駄にかかるだけでなく、配管内の滞留水が増えることにより水質の劣化や衛生上のリスクが高まるため、内径選定には配管経済性と衛生性の両面を踏まえた慎重な判断が必要であり、さらに配管内径の基準は日本水道協会や各自治体の技術基準によって細かく規定されておりそれらの基準に適合した内径を選定することが施工認可や保健所の確認にも直結し設計ミスや違反施工を防ぐためにも専門知識を持った技術者が設計・施工に携わることが強く望まれ特に給湯配管や消火配管のように圧力や温度変化の大きい系統では、材質と内径の関係が機能寿命や耐圧性能に直接影響を与えるため単に水が流れるだけでなく安全で長期的な使用を見据えた寸法設計が重要であり、加えて近年では節水型設備の普及により配管内の流速や流量設計にも変化が見られ従来の内径設計では対応しきれないケースもあるため新技術や設備に合わせた柔軟な内径設計が求められている現状がある。